医師国家試験対策 医学教育センター医学部領域
卒前医学教育部門学力増進室
卒業生の医師国家試験合格率
「すぐれた臨床医」になるためには、臨床実習などを通して実践力を磨くことはもちろん、医師国家試験を意識した勉強に取り組むことが不可欠です。しかし、1・2年次は勉強の仕方が分からなかったり、3・4年次は臨床医学を修得するための知識の多さに圧倒されたりと、問題にぶつかることが少なくありません。さらに、5・6年次では、臨床実習を行いながら卒業試験・国家試験に向けて勉強を重ねなければならず、非常に忙しい毎日になります。埼玉医科大学では学生の状況に寄り添い、2019年度に医学教育センター卒前医学教育部門学力増進室を新設。本室のメンバーや各学科教員によるきめ細やかなサポートで、一人ひとりの学びを支えています。
2024(令和6)年2月に実施された第118回医師国家試験では、本学の新卒者・既卒者を含めた全体136名が受験し、うち128名が合格しました。合格率は全国平均の92.4%に比べ、94.1%とほぼ同率。2022(令和2)年からの3年間の数値を比較すると、合格率は全国平均と同程度または少し上回っていることが分かります。
医学教育センター医学部領域
卒前医学教育部門学力増進室
各年次の学びに応じたきめ細かなサポートで、医師国家試験合格者を多数輩出
医師国家試験の合格を掴むには、入学後から着実に学びを積み重ねることが重要です。学力増進室は、6年間を通して学力向上を支援するためのさまざまなサポートを行っています。1~5年次では、学業面で不安が見られる学生に対して補講を行い、早い段階から学業でのつまずきを防止。卒業試験・国家試験に向けて勉強する6年生には、必要に応じて教員が助言や指導を行うサポーター制度を実施しています。他にも、ナイトセッションなどの補講、面談など、不安や悩みを抱えながら勉強に励む学生の心に寄り添い、問題を解決するための取り組みを続けています。
学習棟
6年生は勉強会班(1班4~7名)を作り、授業終了後、学習棟にある自習室でグループ学習を行います。共に学ぶことで苦手分野の克服に役立つだけでなく、お互いのモチベーション向上も期待できます。学力増進室は、班長を通してグループの状況を定期的に確認します。
落合ホール(学生ホール)
落合京一郎初代学長にあやかって命名された、地上2階・地下1階の建物「落合ホール」。大きな自習スペースがあり、合計約340名が個人やグループで集中して勉強できます。また、ロッカー室にはシャワールームやドレッサーがあり、臨床実習後の学習にも活用されています。
学力増進室の医師国家試験対策
- ナイトセッション
- 映像講義(web)
- 実力試験(学内)
- サポーター制度
- 特別ナイトセッション
- 必修テキスト作成・配布
- 模擬試験(学外)
- 合宿
- 確認テスト(web)
- 面談(個別・勉強会班別)
INTERVIEW (合格者の声)
先生方の手厚いサポートが国家試験合格への大きな力に。
臨床研修医 相羽 弘貴 先生
(2024年 3月卒業)
埼玉医科大学には、医師国家試験合格に向けてサポートしてくれる充実した環境が整っています。実習科目では特に「脳神経内科学」が印象に残っています。そこで扱う「神経学的検査」については、熟練者の指導が必須であり、先生から実際の手技を見せていただいたことは貴重な学びとなりました。師弟同行の精神を強く感じたのが、教職員との距離の近さ。成績の良し悪しに関わらず、意欲の高い学生に対して、先生方が進んで補講を開いてくださったことは忘れられません。また、「課外学習プログラム」において私が興味を持った分野の研究も指導いただき、国家試験対策だけにとどまらず、学問としての学びも深める一歩を踏み出すことができました。今は臨床研修医という立場ですが、まずは基本的な診療技能と知識を身に付けて、臨床医としての基盤を形成した上で、学んだ知見を患者さんや社会へに還元できるような医師を目指していきたいです。