学びの特長

能動的な学びを促す仕組み

少人数教育

自主的に考える学習態度を育むため、少人数制の授業を数多く採用しています。医学部では SGD(Small Group Discussion)、PBL(問題基盤型学習:Problem-based learning)などの授業形式が全授業の15%を占めているほか、実習・演習の機会も多数。学生が自ら考え、答えを導くプロセスを学べるのが特徴です。密度の濃い少人数教育によって、明確に意見を伝えるだけでなく、他者の考えを理解するコミュニケーション能力も同時に高めていきます。実習後のアンケート調査でも学生の満足度は高く、勉学に対する良い刺激を生み出しています。

課外学習プログラム

夏休み・春休み限定の「夏期プロ」「春期プロ」、通年実施される「通年プロ」からなる課外学習プログラムを用意しています。医学部・保健医療学部の学生は、各学科から提出された160以上のテーマから参加したいものを選択し、医療の現場や医学研究、医療従事者の日常などを体験します。特に低学年向けの医療現場での体験実習はEEP(Early Exposure Program)として重宝されており、臨床実習の前に現場の空気を感じられる貴重な機会となっています。また、これらのプログラムは医学研究に挑むマインドの涵養にも役立っています。将来臨床医の道を目指す場合でも、学生時代に研究に触れることでその重要性を認識できます。

レスポンス・アナライザー

講義の中で教員と学生がリアルタイムにやりとりできるよう、レスポンス・アナライザーを取り入れています。学生は「クリッカー」と呼ばれるリモコンを操作することで、教員からの質問にすぐ回答できます。例えば、教員がスライドを見せながら学生に問いかけると、各学生が入力した答えが即座に集計され、画面上に表示されます。また、教員は一方的に知識を伝えるだけの講義にならないよう、授業ごとに小テストを実施し、学生の理解度をその場で把握。結果を確認して、講義の最適化に努めています。

バーチャル・顕微鏡

光学顕微鏡の画像をデジタル化し、パソコンやタブレットなどで確認できる「バーチャル・顕微鏡」を使用。ディスプレイ上で簡単に倍率変更や位置の移動ができるため、観察したい対象を捉えやすく、病理組織を確認する際に役立っています。実習室で顕微鏡をのぞくより手間がかからず、身近なディスプレイを用いるため操作も簡易で、効率良く学習できます。主に病理学の実習で使われるほか、復習や課題といった学生の自主学習の場面でも用いられています。

LMSオンデマンド配信

感染症対策をしながら十分な学びの機会を確保するため、LMS(学習管理システム:Learning Management System)を駆使してオンデマンド授業を配信。学生は時間や場所にとらわれず、自分の生活スタイルに合わせて講義動画を視聴できます。すぐに理解できなかった内容を動画で復習したり、画面を停止して板書を確認したりできる点は、遠隔授業ならではのメリットです。さらに、LMS上の小テストやレポート提出、ディスカッション機能によって、教員や他の学生とコミュニケーションをとることも可能です。

講義収録・配信システム

学生の反復学習をサポートするため、ビデオ収録された講義を学内ネットワークに接続したパソコンで視聴できる「講義収録・配信システム」を整備しています。配信映像の中にはプロジェクタで投影された資料や板書の内容も含まれており、授業中の学びの復習や試験勉強に大いに役立てられています。また、講義を行う教員からの問いかけや学生とのやりとりも確認でき、臨場感のある学びを得られます。学習管理システムWebClassの活用など、遠隔での学習への対応も進めています。

学生相互交換留学制度

海外の医療事情や
異文化を肌で感じ
大きく視野を広げる

英語面接などによる選抜試験に合格した5年生20名が海外の大学で医療を学びます。夏休みなどの4週間、学生は提携校と大学病院での臨床実習(CC:Clinical Clerkship)を通して、研修や現地学生との交流を経験。海外の医療の現場を目にすることで、国際的視野の育成に役立つだけでなく、将来、海外で活躍する土台となるでしょう。

英語のスキルを磨きながら
海外の医療に触れる
「春季語学研修」

サンフランシスコ、バンクーバーの2都市で、医療に関連した英語の能力を高めることを目的(English for Health Science Purposes/EHSP)としそれぞれ2週間の語学研修を行っています(希望者のみ)。医療関連英語の学習、病院見学、交流のほか、ホームステイも実施されます。英語によるコミュニケーション能力の向上だけでなく、現地の医師・医学生・看護学生や病院スタッフ、ホストファミリーとの交流を通じて異文化も体験。研修終了後には現地語学学校の修了証書(Diploma)が発行されます。
※研修実施先は年度によって変更されることがあります。


1・5年次の1日の過ごし方は
「埼玉医科大学 医学部案内2023」でご紹介!

「すぐれた臨床医」を⽬指す決意を⽰すエンブレム

約3年半の学習を経て、共用試験CBT※1及び共用試験臨床実習前OSCE※2に合格した学生には、「スチュー デントドクター認定式」(白衣式)においてこのエンブレムが授与されます。認定式で晴れてスチューデントドクターとして認められた学生は、このエンブレムが付けられた白衣に袖を通し、改めて「すぐれた臨床医になる」という自身の決意を固めるのです。

※1 CBT:Computer Based Testing(コンピュータを用いた客観試験)

※2 OSCE:Objective Structured Clinical Examination(客観的臨床能力試験)